う蝕の分類

う蝕は虫歯の大きさによって図1のように分類されます

虫歯の治療

Co-C1 基本的には経過観察となりますが、この時期に予防歯科を徹底することによりう蝕は進行を停止します。Coに至ってはう蝕が治る場合もありますので、このような初期う蝕の頃からケアを受けることは重要です。

C2 象牙質に1/3程度進んでしまった場合は、きちんと歯磨きができていても進行してしまします。そのためう蝕部位を削って修復する必要があります。しかしこの程度でも遺体を生じないことが頻繁にありますので、痛くないからと言って油断しているとさらに進行してしまします。

  

  

C3 この段階においては根管治療(いわゆる歯の神経の処置)をする必要があります。この段階になると、冷たいものや温かいものに強い痛みを感じたり、じっとしていても痛むような症状が生じます



C4 基本的には抜歯となりますが、場合によっては入れ歯の支えにすることもあります。

う蝕の治療介入のタイミングはいつ?

う蝕治療のガイドラインによると

・歯面を乾燥した状態で肉眼あるいは拡大鏡でう窩(穴)を認める
・食片圧入や冷水痛などの自覚症状がある
・審美障害の訴えがある
・X線写真で象牙質の1/3を超える病変を認める
・う蝕リスクが高い

上記の場合う蝕を削って治療する事が標準治療として推奨されています。以前は歯の表面が変色していればすぐ削って治療というのが多かったのですが、それでは治療介入が早すぎるということがわかり、現在では初期のう蝕は経過観察とすることがガイドラインで明記されるようになりました。 

う蝕リスクが高いというのは?

う蝕リスクが高いというのはどういうことでしょうか?歯科保存学会によるう蝕治療ガイドラインには以下の場合う蝕リスクが高いと記載されています。

う蝕治療ガイドライン第二版より引用

この中で一番リスクが高いのは、頻回なう蝕の治療です。2年内にう蝕の治療経験がある人は要注意ですので、食生活やフッ化物の使用方法を見直す必要があります。詳しくは予防歯科のページをご参照ください。

参考文献
歯科保存学会 う蝕治療ガイドライン 第2版 歯科保存学会編